通勤通学で音楽を聞きながらの人も多いと思います。音楽を聞くと朝から気分も上がって気持ちが良いものですよね!
でも、自転車に乗りながらイヤホンの使用は、住んでいる市町の条例で禁止になっているようです。では、もしかしたら耳を塞がない開放型の骨伝導イヤホンは大丈夫なのでしょうか?そのあたりを調べてみました。
自転車で音楽が聞きたい!
普段から音楽は生活の一部だ、という人!はい、わたしがそうです。部屋でひきこもりでも通勤電車の中でも、音楽は欠かせません。音楽を聴けば気持ちが凹んだときにはなぐさめてくれますし、仕事や勉強をはかどらせたい時には気分をあげてくれます。
できれば、できれば自転車でも音楽を聴きたい!
イヤホンを使いながら自転車に乗るのは禁止だと聞いていますが、それなら耳をふさがない骨伝導イヤホンならよいのでしょうか?
まずは法律ではどう書かれているのかをみてみましょう。
道路交通法はどうなっているの?
まずは国の法律、「道路交通法」について調べてみました。
少し前ですが、自転車に乗る時の法律が厳しくなったのは2015年6月1日から。このとき自転車の危険運転取締強化のため交通ルールが変更されています。
『14種類の危険行為』として自転車に乗る時のルールを厳しく法令化しました。その中で、信号無視、酒酔いや過労運転など、違反対象となる項目が細かく規定されています。
これらに違反し、3年間の間に2回摘発されると、3時間の講習を受けなければいけません。ちなみに講習を拒否すると、3ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科されてしまいます。
この中でも、第70条『安全運転義務違反』が、イヤホン等を使用しての走行違反に当たるのでは?と言われているんですね。
第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
e-Gov 道路交通法より引用(上記記事は、令和元年6月14日公布、改正版を引用しています)
すっごく簡単に要約すると、「周囲に危なくない運転をしろ!」となります。
このように、法律では直接普通のイヤホンや、骨伝導イヤホンがいけないとはっきり禁止しているわけではありません。
なら、骨伝導イヤホンをして運転をしてもいいの?
次に都道府県の条例をみてみましょう。
都道府県ごとに違う条例
居住する都道府県によって、道路交通規則や条例が定められています。イヤホンや骨伝導イヤホンについての規定はどのように書かれているのか、主な都道府県の条例はこのようになっています。
東京都
東京都道路交通規則 第8条(5) 高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。
神奈川県
イヤホンやヘッドホンの使用形態や音の大小に関係なく、安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態であれば、違反となります。
埼玉県
イヤホンやヘッドホンには、密閉型と解放型があります。名前の印象から「密閉型は周りの音が聞こえないが、解放型は周りの音が聞こえる」という誤解がありますが、メーカーや製品によって性能は様々ですし、耳の形や聴力にも個人差がありますので一概には言えません。単純に「解放型だから大丈夫」ということにはなりません。
大阪府
警音器、緊急自動車のサイレン、警察官の指示等安全な運転に必要な交通に関する音又は声を聞くことができないような音量で、カーオーディオ、ヘッドホンステレオ等を使用して音楽等を聴きながら車両を運転しないこと。
福岡県
携帯電話やイヤホン・ヘッドホンを使用し、大音量で音楽などを聞きながらの運転禁止。(福岡県自転車条例について)
主な都府県をあげてみましたが、イヤホンについてはたいてい規定があり、「大音量での使用禁止」をうたっているところが多い印象です。
じゃあ小さければいいの?と思う表現でもありますが、そこがちょっとどちらにも取れるような微妙なところ。
骨伝導型が該当する開放型イヤホンの使用についてはっきりと言及している県は2019年2月現在埼玉県のみのようです。
神奈川県は、一時期片耳イヤホンでもOKといった表現でしたが、2020年5月現在は「イヤホンやヘッドホンの使用形態や音の大小に関係なく……」と書いていますので、これは骨伝導イヤホンも該当するのではないでしょうか。
このように骨伝導イヤホンを直接指摘している県は少ないですが、オーディオ機器の形状ではなく、音量によって周囲の音が聞こえない状況であれば禁止とするところは多いですね。
まずは、居住している都道府県の条例を確認してみてください。
では警官に声をかけられる可能性はどうでしょう?
警察に声をかけられる可能性は?
実際に現役の交番の警官にお聞きしました。
もし条例で骨伝導イヤホンのような開放型イヤホンについて記載がない地域でも、警察官の目に危ないと判断された場合は、声はかけるだろうとのことでした。
また、声を掛けられた場合に返事ができないと、周囲の音が聞こえていない状態だと判断されたケースが実際にあったようです。
一番大事なことは、安全な運転ができる状態にあるかどうかです。
条例でイヤホンの記載があってもなくても、音楽を聴いたことで注意が散漫になって、事故につながっては音楽を楽しむどころではありません。声をかけられるか気にする前に、安全運転を心がけていきたいですね。
まとめ
骨伝導イヤホンを使って自転車に乗っても良いのかについて調べてみました!
法律でははっきりと骨伝導イヤホンのような開放型について書かれているところは少なく、イヤホンであっても周囲の音が聞こえない状態での使用を禁止しているといったニュアンスでした。
ただ骨伝導イヤホンであっても音楽に集中してしまうと、周囲の音を聞き逃す可能性がでてきます。
自転車に乗るとまわりにはいつも歩行者がいたり、自動車と接触する危険も隣り合わせであるということを忘れてはいけません。警官に声をかけられる、かけられないではなくて、自転車に乗る際は何よりも安全を最優先で考えていきましょう!
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